fc2ブログ

韓国経済、深まる「S(スタグフレーション)」暗雲

view】韓国経済、深まる「S」暗雲
ⓒ  中央日報/中央日報日本語版2022.08.26 08:225 
  今年上半期、サムスン電子のスマートフォンに入るモバイル用アプリケーションプロセッサ(AP)の価格が前年平均比で58%上昇した。LGエレクトロニクスの場合、冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどに必要な鉄鋼・銅の価格がそれぞれ22%、40.2%上昇した。運送費も前年同期比でサムスン電子は39.6%、LGエレクトロニクスは46.6%上昇した。
 さらに景気沈滞の懸念から製品の需要が鈍化し、稼働率も大きく落ちた。サムスン電子は需要鈍化による在庫管理のためにテレビなど映像機器の生産ライン稼働率を1-3月期の84.3%から4-6月期には63.7%に、携帯電話の生産ラインも81%から70.2%に減らした。LGエレクトロニクスも冷蔵庫(127%→119%)、洗濯機(99%→81%)、エアコン(129%→108%)など主要生活家電製品の4-6月期の稼働率を前期比で低めた。
 企業は最近、生産コストと物流費は大幅に上昇する一方、製品は売れないという状況に苦しんでいる。業界によると、今年上半期のサムスン電子の製品在庫資産は17兆5741億ウォン(約1兆8000億円)と、前年同期(8兆3491億ウォン)の倍以上となった。LGエレクトロニクスとSKハイニックスの在庫資産も前年同期比でそれぞれ1兆ウォンほど増えた。景気は沈滞するが物価は上昇するスタグフレーション(S)の影が色濃くなっている。
 大幅に上昇する物価を抑えるために韓国銀行(韓銀)金融通貨委員会(金通委)は25日、政策金利を年2.25%から2.5%に引き上げた。初めて政策金利を4回連続(4、5、7、8月)で引き上げた。また来年の成長率予測値を2.4%から2.1%へと0.3%引き下げた。しかし物価上昇の流れを変えるのは容易でないと韓銀はみている。韓銀の李昌ヨン(イ・チャンヨン)総裁は「当分は物価(上昇率)が5%台を維持するなど高い上昇率が続くだろう」と明らかにした。
 企業の立場では新型コロナ特需が終わり、世界的な景気減速、サプライチェーン問題、高金利など「暗雲」が漂う状況だ。専門家は在庫が累積して稼働率が低下しただけに、労働市場を揺るがす雇用寒波がくるかもしれないと診断する。ロッテケミカルの場合、在庫資産評価損失が4000億ウォンに達すると、早くから減産に入った。しかし工場稼働率を低めても経済回復の兆候がないとし、今年の新規採用計画を全面修正するに至った。今年採用する予定だった人員をすべて来年に延ばした。来年も工場稼働率が回復しなければ新規採用はさらに遅れる可能性がある。同社の人事担当役員は「人材を採用しなければ後に問題が生じることを知っている」としながらも「在庫が累積して製品価格が落ちていく状況では、財務構造の健全性を確保するためにやむを得ない措置」と述べた。
 主要企業は新規採用規模をめぐり頭を悩ませている。ただ、5月の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足に合わせて主要大企業が大規模な投資と新規採用を約束したため、就職の門を閉ざすこともできない状況だ。当時10大グループは今後5年間に計38万700人を採用する計画を出した。サムスン8万人、SK・LG・ロッテ各5万人、ヒョンデ(現代自動車)3万人などだ。
 韓国経済研究院のキム・ヨンチュン雇用チーム長は「企業の間では上半期に予定していた雇用計画に変数が生じたという声が出ている」とし「今年下半期と来年の採用計画を見直す企業が多いと聞いている」と話した。
 実際、Aグループの関係者は「米中の対立が強まり、特に最近は中国の成長の勢いが弱まって不確実性が高まっている」とし「いくつかの投資プロジェクトを原点から見直している状態であり、当初予定していた雇用人員を減らす可能性が高い」と吐露した。
 自動車部品を生産するB中堅企業の役員も「昨年、現場職と大卒の新入社員を合わせて200人ほどを採用したが、今年は数十人レベルになりそうだ」とし「それもまだ計画が決まっていない状態」と伝えた。
 延世大の成太胤(ソン・テユン)経済学部教授は「為替レートが不安定になったことで投資をためらい、企業は資金調達が難しく財務リスクが高まる。他国の通貨も値下がりしていて価格競争力も期待しにくく、輸出にもマイナス」と現経済状況を診断した。続いて「結局、雇用が増える余地はなく萎縮するということであり、現経済状況の余波が労働市場にそのまま転移することも考えられる」と話した。
 成均館大のチョ・ジュンモ経済学科教授は「輸出すれば赤字が出る状況だ。さらにインフレで物価高が続いている。人員を抱えていくのも難しい状況に向かう兆候があちこちに表れている」とし「生産が停滞し、人件費の負担が重くなれば、人員削減、さらには産業構造調整に広がるかもしれない」と話した。
 業種別に差はある。韓銀経済統計局のイ・ビョンチャン国民貸借対照表(B/S)チーム長は「造船のような受注期間が長いところは為替レートなどの景気変動に対応しやすく、労働市場の影響も少ない」とし「半導体や化学のような業種は採算性が落ち、雇用が減る可能性がある」と述べた。また「雇用調整が台頭する業種の場合、短期的には採用を避けながら雇用を増やさない方向を選択し、物量が増える時期には超過勤務で対応する可能性が高い」と予想した。
 韓国経営者総協会のリュ・キジョン専務は「高金利、物価高、ウォン安ドル高が2年以上続くと予想される状況で、雇用氷河期が到来する可能性が高い」とし「労働改革は少なくとも労働市場を維持する案になるだろう」と話した。https://japanese.joins.com/JArticle/294810


昨年頃から韓国ではスタグフレーションを警戒する記事が多いです。

私は韓国に住んでいるわけではありませんから韓国の景気動向を

体感できる訳ではないので、新聞記事などを参考にしています。

しかし、日韓のマスコミは同じ事象に対し、

「悪い情報」と「良い情報」の両面でとられる場合が多く、

ある新聞が「景気がますます悪化し、見通しは暗い」と書いていても

ほかの新聞では「景気は底堅く、見通しは良い」と書いていたりします。

景気判断については企業の業績、失業率、求人倍率、物価推移など

様々な指標から判断されると思いますが、

やはりその国にいないとわからない部分も多いと思います。

今回のような記事を取り上げ、ブログやyoutubeでは

「韓国の破綻が近い」と煽る人もいると思いますが

実際、そのような話は2年前くらいから聞いていますが

韓国は未だに破綻していません。

この先、どうなるのかは分かりませんが、

個人的には隣国の国家破綻は一度見てみたいと思っています。

コメント

非公開コメント

プロフィール

후쿠자와-福泽-福沢

日本や隣国の情勢を日記に書きとめています。