キオクシア、米WDと統合調整 半導体メモリー、世界で最大規模
2023/06/02
半導体大手キオクシアホールディングス(東京)と、協業先の米ウエスタン・デジタル(WD)が、経営統合を視野に詰めの調整に入ったことが2日、分かった。半導体メモリーでは世界で最大規模となる。スマートフォン向けなどの半導体市況が悪化し業績が低迷していることから、経営を効率化して競争力を高める狙いがある。キオクシアに4割を出資する東芝の経営再建計画に影響する可能性がある。
英調査会社オムディアによると、スマホなどのデータ保存に使われるNAND型フラッシュメモリーの金額ベースの2022年世界シェアは、キオクシアが3位、WDは4位。統合すれば同事業の売上高は2兆5千億円規模となり、最大手の韓国サムスン電子に匹敵する。
関係者によると、キオクシアとWDが出資して新会社を設立し、一体となって半導体の生産や営業を手がける案などを検討している。両社はこれまでも、岩手県北上市と三重県四日市市の工場を共同で運営しているが、経営統合に踏み込む。キオクシアが主導権を握る方向で、出資比率などは検討を続ける。
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キオクシアと米WDが合併協議を加速、出資比率など詳細検討=関係筋
2023年5月15日2:18 午後
[東京 15日 ロイター] - 東芝の持分法適用会社のキオクシアホールディングスと、ウエスタンデジタル(WD)の日米半導体大手2社の合併協議が加速し、統合比率など詳細を話し合う段階まで進んでいることが分かった。フラッシュメモリーの市況低迷で両社とも業績が悪化しており、合併による規模拡大で競争力を強化したい考え。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。
キオクシアとWDはNAND型フラッシュメモリーの世界シェアでそれぞれ2位と4位。合併すれば最大手の韓国サムスン電子と並ぶことになる。
関係者の1人によると、検討中の現在の計画は、統合会社の出資比率がキオクシア43%、WDが37%。残る20%は両社の既存株主が保有する方向で調整している。東芝など既存株主の各社が合併会社にどう関与するのかは現時点で明らかになっていない。
同関係者によると、WDはすでに発表しているハードディスク駆動装置(HDD)事業の分離を実施。その上でフラッシュメモリー事業をキオクシアと統合する。合併後は営業・マーケティングをWDが主導し、製造をキオクシアが担う。統合会社は将来的に上場を目指す。
キオクシアには米投資ファンドのベインキャピタル率いる連合が56.24%、東芝が40.64%、HOYAが3.13%出資している。WDには昨年、米投資ファンドのエリオット・インベストメント・マネジメントが約10億ドル相当の株式を購入したと発表し、フラッシュメモリーとHDDの事業を分離するよう提案していた。
ロイターの取材に対し、キオクシア広報は「憶測にはコメントしない」と述べた。WDにも取材を試みたが、連絡がとれず、コメントを得られていない。
両社は三重県四日市市の工場を共同出資するなど関係が深く、ロイター含めた報道各社が合併協議を報じてきたが、両社を取り巻く事業環境が悪化する中、ここに来て話し合いが加速した。キオクシアはもともとIPO(新規株式公開)を目指していたが、米中対立の影響で中国への輸出が鈍化して延期になった上、市況の悪化で実現できずにいる。
メモリーは開発と製造に莫大な資金が必要で、規模が競争力を左右する。ただ、寡占化が進んでいるDRAM事業を持つサムスンに比べ、キオクシアのようなフラッシュメモリー専業メーカーは市況に左右されやすい傾向にある。
キオクシアが12日発表した2023年3月期業績は1381億円の最終赤字(前年は1059億円の黒字)に転落。WDが9日発表した23年1─3月期業績は5億ドルの最終赤字だった。
エリオットは非上場化を計画する東芝の大株主でもある。東芝は日本産業パートナーズ(JIP)が主導する買収提案に賛同しているものの、買い付け価格が低いことを理由に、株主に対し公開買い付け(TOB)への応募推奨を留保している。JIPがTOB価格を下げた理由の1つは、東芝の持分法適用会社で業績が悪化しているキオクシア株の評価額が低下したためだった。
米ウエスタン・デジタル、キオクシアと合併交渉…韓国・サムスン電子追撃へ=韓国報道
米ウエスタン・デジタルが、キオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)との合併に向けて交渉を進めている。NAND市場の世界シェア(市場占有率)2・3位企業間の合併だけに、市場の変動が予想される。
25日、外信によると、ウエスタン・デジタルはキオクシアとの合併交渉を進めており、9月中旬に交渉が妥結する見通しだという。合併規模は200億ドル(約2・2兆円)を上回るものとみられる。
市場調査会社のトレンドフォースによると、今年1~3月のウエスタン・デジタルとキオクシアのNANDシェアはそれぞれ14.7%、18.3%で、両社のシェアを合わせると、サムスン電子(34%)と1%の差に縮まることになる。
現在、世界のNAND市場はサムスン電子が先頭で、残り9社が10%前後のシェアで続いている。両社が合併した場合、サムスン電子、ウエスタン・デジタルとキオクシア、SKハイニックスなどの主要プレーヤーで市場が再編される見通しだ。
2021/08/28 06:32配信 Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 104
この件に関し、韓国マスコミが全く反応していません。
2021年頃には既に合併交渉はあったようなのですが
メモリー半導体市場が悪化している昨今だからこそ
話が進展しているのかもしれませんし、
半導体サプライチェーンの安定確保のため、
日米政府が動いているのかもしれません。
半導体に関しては日米、日台、米台がそれぞれに協力体制を築いており
韓国は完全に蚊帳の外のようで僻んでいるのでしょうか(笑)
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