【中央時評】悪化する韓中関係に対する対処
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.07 10:041
韓中関係に赤信号が点った。韓国政府の親米外交に不満を表わしていた中国が行動を始めた。中国は韓国との各級協議を取りやめ、残しておいた外交チャネルで親米路線を警告する最後通牒性の注文を出した。ちょうど韓中間で往復する言葉がにわかに荒くなり、中国の制裁の兆しも観察されていたところだった。今や中国は関係が修交以来最悪という言葉を使うことに対して躊躇(ちゅうちょ)しない。
このような事態は予告されていたことだった。中国は尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府が発足以来、米国の対中牽制(けんせい)に同調していると考えて警戒心を表わしていた。その一例が「5つの応当(必ずすべきこと)」措置要求だった。中国は修交以来、米国の同盟である韓国を成果的に牽引して中国の立場を大きく配慮させたが、尹錫悦政府になってからこの成果が崩れていると感じている。1年余り水面下で警告を発していた中国は、尹大統領の国賓訪米とG7(主要7カ国)会議出席を機に韓国の親米路線が一定限度を越えたとみなし、目に見える圧迫に切り替えた。
中国の強硬姿勢への転換にもかかわらず、尹錫悦政府の対米共助の歩みには大きな変化はないだろう。尹大統領は7月NATO(北大西洋条約機構)首脳会議に出席し、韓日米首脳会談のための訪米も推進するだろう。サプライチェーン(供給網)など米国が主導する対中国牽制にも引き続き参加するだろう。中国発悪材料が続く展望だ。
ロシア発悪材料も予想される。これまで韓国は自由を守るための国際連帯を強調する価値外交メッセージを強く発信してきており、米国など国際社会は韓国にウクライナ武器支援を含む役割を注文した。韓国がこれに応じればロシアが反発するだろう。こうなればすでに対米対決心理を基盤に北核問題を協調した中国とロシアはより一層北朝鮮の肩を持つようになるだろう。当然、北朝鮮はこのような状況を利用して核の高度化を追求するだろう。
対処が必要な状況だ。もちろん米中対立とウクライナ戦争以降の国際構図が西側と中露陣営に分かれる局面で、米国の同盟である韓国は米国と歩調を合わせざるをえない。しかし4強に囲まれて分断され、北核と対面するほど類例のない難解な地政学の中に位置する韓国が中露との外交を無視することはできない。すると韓半島(朝鮮半島)の非核、平和、繁栄、統一の道に大きい隘路ができる。
対処リストの第1は、中国とあれやこれや言い合いをしながらも事態の悪化を避けていくことだ。当たり前で簡単なようにみえるが必ずしもそうではない。反中世論を考慮すると、韓国政府が中国との間に摩擦が生じれば世論が支持するかもしれない。したがってその道を進もうとする政治的慣性があるかもしれない。すでにこのような現象は現れており、格別に留意する必要がある。
第2に、各級で韓中間の疎通を増やさなければならない。首脳会談は相手が応じないので実務対話を真摯に進めなくてはならない。このような点で最近中国側の対話取りやめの動きは望ましくない。主導権を持っている国家安全保障委員会(NSC)が立ち上がって対話するのも一案だ。
第3に、中身のある話をするためにはまず対中政策方向を確立しなければならない。対中政策は別個のものではなく対米政策と統合的に考慮しなくてはならない。従来、韓国は米国と協調してその過程で発生する中国の反発を場当たり的に収拾する形で対処してきた。対米政策と対中政策が別々だった。しかし今や米中対立が尖鋭化して米国の要求レベルが引き上げられ、中国の反発程度も高まった。これ以上過去のアプローチ法は有効ではない。米中露外交を構築していくために、統合・調整された戦略の枠組みをまず確立した後で、これを用いて各方面で対処しなければならない。韓国の対米共助空間はどの程度で、中露との外交空間はどの程度なのかを計ることができる韓国型座標を確立することが望ましい。このような基本的なスタンスがあってこそ中国と意義ある対話が可能だ。米国とも持続可能な共助ができる。
第4に、このような基礎の上で韓米中が互いに協力する共通理解を捜し出し、これを米中対決の雰囲気から分離する努力が必要だ。韓半島(朝鮮半島)非核平和、自由公正貿易が協力の素材になり得る。
第5に、中露との関係を一度に悪化させることはそれ自体が大きな負担なので戦略的にも得策ではない。もともとロシアは北核問題に対して中国よりも前向きな考えを持っていたが米露対立の渦中で次第に中国に同調していた。ロシアが持つ前向きな観点を鼓舞して利用していくことがやるべきことであり、ロシアを中国側に追い込むことはやるべきことではない。したがってウクライナ武器支援は戦略的観点で苦心しなければならないイシューだ。
要するに、水面上に現れた中国発反作用は韓国外交にとって大きな挑戦であり、尹政府外交の重要な試験台だ。我々は米国・日本に関するすべての歩みがすぐに中国とつながる時代に生きている。大統領の訪米・訪日成果も米国・日本との関係だけで評価されるのではなく、中国との関係まで考慮してこそ最終評価が可能な時代だ。政府の適切な対処を期待する。
魏聖洛(ウィ・ソンラク)/元韓半島平和交渉本部長・リセットコリア外交安保分科長
G7サミットに参加するなど韓国は米国が用意した踏み絵を踏んだため
支那からにらまれている状況です。
しかし、韓国人の大半はまだ「安保は米国、経済は支那」という
コウモリ外交を望んでいるのです。
そのため、新聞社の社説も支那との敵対を避けるどころか、
敵国扱いされているロシアとも仲良くしたいと言っています。
結局、朝鮮半島人は今も昔も時勢が読めないので
日本が併合しなければならなくなったように、
今も支那か米国に併合してもらうべきなのだと思います(笑)
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